「監督来ないらしいよ」に振り回されたあの日々。だけど、1%の奇跡は確かに存在した。【今になって振り返る野球生活 #04】

2025.04.15
ぽーくじんじゃー

「今日、監督来ないらしいよ。」

誰かが嬉しそうに言い出した瞬間、
部員たちの空気がふわっと軽くなる。

「マジで!?✨」
「最高じゃん」
「バッティング長めにできるかもな〜」

――10分後。

「……え、来てんじゃん。」

颯爽とグラウンドに現れる監督。
その瞬間、空気が一気に凍りつく。

「誰だよ、来ないって言ったやつ」
「俺じゃない、〇〇から聞いた」
「いや俺も△△に聞いただけだし…」

この流れ、何度繰り返したことか。

実際のところ、「監督来ないらしいよ」の信ぴょう性は限りなくゼロ
でも、1%だけ――本当に来ない日が存在したのも、また事実。

今回はその**“奇跡の1%の日”**を、今になって振り返ってみる。


1. 「自主練でよくね?」

「監督来ないらしいよ」と「自主練でよくね?」は、ほぼセット。
誰かしらが必ず言い出す。そして控えめに言って――大賛成だ。

ピッチャーでもないのにピッチング練習し始めるやつ、
ストレッチという名のもとに、ただ座っておしゃべりしてるやつ、
「外周行ってくる」とだけ言い残して、どこかに散歩に行くやつ。

みんな、めちゃくちゃ楽しそう。
てか、その笑顔、試合の時よりイキイキしてるぞ?笑


2. 野球部じゃなくなる日

監督が「100%来ない」と確定した瞬間――
我々はもう野球部じゃなくなる。

鉄板パターンはサッカー部への転身
野球のユニフォームのまま、なぜか始まる7対7のガチサッカー。

これがなぜか、めちゃくちゃ盛り上がる。

他にもチームによって色々ある。

  • なぜか始まる一発芸大会
  • グラウンドで立ち話が止まらない「おしゃべり会」
  • 地面に寝そべってスマホタイム(※当時は禁止だった)

これら全てが、監督の不在によってのみ許される一日限りのフェスなのだ。


3. そして誰かが見てる

さて。勘のいい読者なら、そろそろ気づくだろう。

全部、誰かに見られている。

有力候補はこのあたり:

  • サッカー部の監督(うちの部が使ってるグラウンドが丸見え)
  • たまたま出勤してた教職員
  • 近所に住んでて監督と仲がいい謎のおじさん

我々は完全に開放モードなので、もはや警戒心ゼロ。
ノーガード。全方向に油断している。

そして――

翌日、しっかり怒られる。

「監督来ないらしいよ」
この言葉の本当のオチは、翌日の説教までがワンセットだったりする。


結び

でも、正直あの1日。
野球部じゃなかったかもしれないけど、なんか楽しかったよな。

たまには、ああいう日があってもいいと思う。

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ぽーくじんじゃー

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野球部時代には絶対戻りたくないけど野球は好きです!